残り物鍋に突っ込む年の暮
悴む手でレンズを向けしページェント
ホットドリンクの湯気の向こうにサンタ像
財布から取り出す小銭の冷たさよ
熱を得るガールズロック冬の朝
ありがとね春待つ姉の涙声
湯気立ちぬチゲの赤さも温かし
クーラーを効かせて義母は重ね着し
白菜の重さもうれし道の駅
すき焼を浸す卵も高くなり
冬萌や多幸祈るとメール打つ
炭酸溢れ窓の外には冬の滝
いい風呂も入らず炬燵で着所寝
金屏風鯛を手にして琴櫻
牛丼に卵落として冬の月
命日になでる墓石の冷たさよ
すいとんや母のあかぎれ目に浮かび
山眠る見上げて合掌北の富士
教え子の言葉に熱燗もう一本
大仏様との3ショットに冬青空
思い出に心暖む冬の海
白蛇が鎌倉ガイド冬の雲
弁天と白蛇笑顔酉の市
旅支度しながら仕込む茎の桶
旅続く合間にわが家年の暮
音立てる飛行機見上げ冬の空
半袖で仙台に戻りて腕冷たし
風呂吹や取材を終えて関内で
カーディガンだけでよさそう旅支度
やまびこで隼追い抜き古川へ